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TOEICで900点を取るために、それでも私がディクテーションをやらなかった理由

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f:id:houhou584:20150103022758p:plain 対象レベル
・ TOEICで900点を取るためのリスニング学習法を知りたい人
・ ディクテーションについて学びたい人

1. ディクテーションとは

ディクテーションとは、簡単に言うと「聞こえてきた英語を一言一句文字に書き起こすこと」です。 ディクテーションは、本来は通訳者が行っていたリスニング学習法の一つです。それが英語学習者に広まり、今やリスニングの学習法と言えば必ずディクテーションの名が挙がります。

もう少し具体的にディクテーションのやり方をご説明します。

まずは、30秒~1分程の英語の音声と紙と筆記用具を用意します。そうしたら、英語の音声を一度聞きながら、聞き取った英語を一言一句紙に書き取っていきます。この時、紙でなくてもパソコンのメモ帳などにタイピングしても良いかと思います。

それが終わったら、文字で書かれた英語のスクリプトを確認し、どの音が聞き取れなかったのか把握するのです。


2. ディクテーションの効果

ディクテーションを続けることにより、様々な学習効果があります。

2.1. 聞き取れない音を把握することができる

ディクテーションをすることにより、自分が聞き取ることが出来ない音を把握することが出来ます。私たちが英語の音声を聞いて音を聞き取ることが出来ない原因はいくつか考えられます。

・英単語を知らない
・英単語は知っているが発音を知らない
・音が消失している(リエゾン)
・英文法を知らない
・単純に聞いていなかった(集中力の欠如)

実際は、上記の原因が複数重なって英語の意味が分からなくなります。ディクテーションをすることにより、自分がどのような英語の音を聞き取ることが出来ないのか分析することが出来ます。例えば、「Did you」という音が聞き取れなかった場合、「ディドゥ ユー」ではなく、リエゾンによって「ディジュー」となることを知らなかったことが原因と分かります。

自分が聞き取ることが苦手な個所は大抵何度やっても同じはずです。それが分かったら、聞き取れなかった音やその類似の音を聞き取る練習を繰り返して、最終的に聞き取れるようにしていけば良いのです。

2.2. 英文推測力がつく

ディクテーションは、英文推測力を高める練習になります。TOEICのリスニングパートに出てくる英語の音声を一言一句正確に聞き取ることは、いくら英語が得意の人であっても簡単なことではありません。試験本番では、上述した英語の音声が聞き取れない原因によって、必ず聞き取れない音が出てくるはずです。

そんな時、前後の英単語や文脈、英文法の知識で補完することによって、聞き取れなかった音を推測することが「英文推測力」です。 ディクテーションをする際、聞き取れない音があっても前後の文脈や英文法の知識を使ってそれを推測する練習を行うことが出来ます。

例えば、「You have to consider all the possibilities」という英文があったとき、「consider」という音が聞き取れなかったと仮定します。その際、「have to」は「~しなければならない」という義務を表す英文法であり、「all the possibilities」が「全ての可能性」だと分かる英単語の知識があれば、何となく聞き取れなかった「consider」が「考える」ではないかと推測することが出来ます。

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ディクテーションを行う際に、単に音を聞き取るだけではなく、聞き取れなかった音を推測する習慣をつけることで、このような英文推測力を磨くことができます。

3. TOEICで900点を取るためにディクテーションは不要

これまでディクテーションの効果について述べてきましたが、私はTOEICで900点を取るためにディクテーションをやりませんでした。もちろん、試してはみたのですが、すぐに止めてしましました。

3.1. ディクテーションは上級者向け

まず、ディクテーションは英語初心者が気楽に出来るような簡単な学習法ではありません。英語初心者が軽い気持ちでディクテーションを始めてしまうと、リスニング能力が上がらず、勉強時間が無駄になる可能性があります。

ディクテーションが難しいところは教材を探すことです。ディクテーションに使用する英語の音声の中に知らない英単語が多い場合、当然書き取れない音が増えてきます。そうすると、もはやそれはリスニングの勉強ではなく、英単語の勉強になります。逆に簡単過ぎる場合は聞き取れる音ばかりで意味がありません。そのため、英単語は知っているけれど音のつながりや消失が含まれているような「丁度良い」教材を見つけてくる必要があるのですが、それは簡単なことではありません

3.2. 一言一句聞き取る必要はない

次に、ディクテーションは聞こえた音声を一言一句聞き取る学習法ですが、そもそもTOEICにおいて全ての音を聞き取る必要はありません。聞き取れない音が仮にいくつあったとしても、設問に対する解答さえ分かれば十分なのです。

実際、私がTOEICで900点を取得したときは、リスニングパートで聞き取れない単語は少なくありませんでした。しかし、設問の内容を正しく理解し、その答えとなる箇所のみを集中して聞けば正解することが出来ます。

むしろ、ディクテーションをすることで、音を聞き取ることに集中してしまう癖がついてしまう可能性があります。いくら音が全て聞き取れても英文の意味が瞬時に理解出来なければ何の意味もありません。音を聞き取ることに集中するのではなく、英文の意味を理解することに集中すべきです。

3.3. 成果が出るまでに時間がかかる

私は、ディクテーションがリスニング能力を上げるかと聞かれれば迷わず「はい」と答えると思います。上記でディクテーションの効果を述べたように、ディクテーションがリスニングに一定の効果をもたらすことは確かでしょう。

しかし、それがTOEICで900点を取るために最短の学習法かと聞かれれば「いいえ」と答えると思います。

まず、ディクテーションの効果の一つ目である「聞き取れない音を把握することができる」ですが、音が聞き取れないパターンというのは無数に存在します。英単語の発音に関して言えば、英単語の数だけパターンがありますし、音のつながりや消失については連続する単語の組み合わせによって大量のパターンが考えられます。一回のディクテーションで学ぶことが出来るパターンは、おそらく一つや二つ程度のはずです。そのため、ディクテーションが効果を上げるためには、長い時間をかけて学習する必要があるのです。

次に、英文推測力についてですが、こちらはさらに難しいでしょう。推測できる条件として、前後の英単語の意味がほとんど全て分かり、高度な英文法の知識がなくてはいけません。これが、リーディングならまだ不可能ではないかもしれません。ゆっくり時間をかけて前後の文脈から知らない英単語の意味を推測することは出来る可能性があります。しかし、リスニング中には時間をかけて考える時間はありません。聞き取れない単語があったときに、頭の中で瞬時に推測することが果たして出来るでしょうか?きっと推測している間に次の音声が流れてしまい、結局英文全体の意味が理解出来なくなる可能性が高いです。

そのため、ディクテーションで英文推測力を磨くのであれば、聞き取れなかった単語を「瞬時に」推測する必要があるのですが、そうなるためにはかなり練習が必要となるでしょう。


4. ディクテーションに代わるリスニング学習法

私がTOEICで900点を取るために、ディクテーションの代わりに行ったリスニング学習法は「シャドーイング」です。

やり方は非常に簡単です。まずは、英文が書かれたスクリプトを目で追いながら音声を聞きます。この時、音のつながりや消失も意識しながら集中して音声を聞いていきます。それを何回か繰り返したら、今度はスクリプトを見ずに、音声だけ聞いて英文の意味を考えます。何度か英文のスクリプトを見ていますから、仮に音のつながりや消失があったとしても、「ここはあそこの英文か」と思い出せば、英文の意味が分かるはずです。

この作業を様々な種類の英文で行います。そうすると、よく出るパターンの音は自然と覚えられているはずです。ディクテーションと異なり、短時間で大量の英文に触れることが出来るのが特徴です。

スクリプトを見ずに英文の意味が理解出来るようになったら、次はシャドーイングです。音のつながりや消失までそっくり真似して声に出してみます。この時、今声に出している個所がスクリプトでどの英文に該当するか想像しながらやると効果的です。


5. まとめ

ディクテーションはリスニング能力を高める上で確かに効果的な学習法です。しかし、それには自分のレベルに合った最適な教材を見つけ、長い時間をかけて学習する必要があるのです。自分のレベルに合っていない教材を選んでしまったり、数時間ディクテーションをやっただけでは全く効果がありません。

TOEICで900点を目指すのであれば、ディクテーションは不要である可能性があります。少なくとも私はディクテーションをやりませんでした。英語の学習法には向き不向きがあるものです。まずは、何時間か試してみて自分にとって効果がありそうか判断することが大切だと思います。


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