分野別TOEICスコアからTOEICについて考察してみた
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対象レベル
・ TOEICの勉強をしている全ての人
・ 各分野の人達がどんなスコアを取得しているか知りたい人
1. 英検合格者のTOEICスコア
よくTOEICと英検が比較されます。英検は中学・高校のときに学校で受験させれらた経験がある人が多く、これからTOEICを受ける人がどれくらいのスコアを狙えるか考える際の判断材料になるのでしょう。ここでは、英検合格者がTOEICでどれくらいのスコアが取れるのか説明していきます。
TOEICの公式サイトには、英検合格者がTOEICでどれくらいのスコアが取れるのか調査した結果が掲載されています。
⇒ 英検合格者のTOEICスコア
調査結果をまとめると下記のようになっています。
英検1級合格者 816点
英検準1級合格者 732点
英検2級合格者 517点
英検準2級合格者 392点
英検3級合格者 365点
英検準1級、英検1級、TOEIC920点を取得した私の経験から言うと、英検準1級は730点くらいが妥当ですが、英検1級は810点よりはずっと難しいと思います。
私の場合、TOEICで920点を取得した後、英検1級に合格するまでに3ヶ月程勉強をしました。つまり、 TOEICで900点を取れる英語力があっても、英検1級を取ることは相当難しいということです。個人的には、英検1級は900点〜950点くらいの難易度かと思います。
目安としては、現在英検1級を持っていればTOEICを受験すれば810点は取れますし、英検準1級を持っていればTOEICで730点が取れると思います。しかし、その逆で、TOEICで810点を持っていても英検1級を取ることはかなり難しいと思います。
2. 英語教師のTOEICスコア
次は、英語のプロである教師がTOEICでどれくらいのスコアが取れるかご説明します。以下の表は、文部科学省から発表された中学英語教師の英語レベルを調査した結果です。
上記の表を見ると、英語担当教員の中で、英検準1級又はTOEIC730点以上を取得している人は英語教諭全体の27.7%しかいないそうです。
また、英語教師全体の中で、TOEICや英検を受けた経験がある人が75.4%となっています。
つまり、8割近くの英語教師がTOEICを受けているにも関わらず、そのほとんどがTOEICで730点を取ることすらできていないのです。
確かに、英語教師として必要な能力は英語力の他にも分かりやすく教えるスキルや生徒をひきつけるスキルなど、様々あるでしょう。それにしても、英語のプロとして、英語を使った仕事を生業としている人がTOEICで730点すら取れないなんて、なんだか寂しいですね。
ちなみに、高校教師になると英検準1級又はTOEIC730点以上を取得している人は52.3%になります。中学より多いですが、それでも半分程度しかいません。
個人的には、生徒の目標となるべき先生ですから、英検1級やTOEIC900点くらいは取得して、生徒から憧れらる存在になるべきだと思います。
調査結果の詳細は下記から参照ください。
⇒ 文部科学省による調査結果
3. 英語圏滞在経験者のTOEICスコア
今度は、海外で住んでいた経験がある人がどれくらいのスコアを取れるのかご説明していきます。一般的には留学していた人や帰国子女の人は英語が流暢に話せて、英語に関してはなんの不自由のない印象があります。
下記はTOEIC公式サイトが発表している英語圏滞在経験者のTOEICスコアです。
上記の表を見ると、英語圏に1年〜2年住んでいた人でも709点しか取れていません。2年以上住んでいた人でも762点となています。英語圏への滞在経験が全くない人のスコアが539点となっていますから、英語圏に滞在すると200点ほど点数が上がるということです。
個人的な印象としては、もうちょっと高いスコアを取っているイメージがありました。2年以上住んでいれば、英会話や英語を読むことも不自由なくできているでしょうから、TOEICのリーディングとリスニングなら簡単かと思っていました。
英語圏滞在経験者のTOEICスコアがあまり高くない理由は、TOEICが資格試験だからだと思います。TOEICは資格試験ですから、毎回同じ問題形式で、似たような問題が出題されます。
そのため、試験に慣れてしまえば簡単に100点や200点のスコアを上げることが可能です。逆にいえば、英語圏に滞在しており、純粋な英語力が高い人でも、試験に慣れていなければ高いスコアを取ることは難しいということです。
4. 新入社員のTOEICスコア
TOEICを新入社員に受験させる企業が年々増加しています。なんと2014年度には、前年度比35社増の791社がTOEICを実施しています。そんな新入社員のTOEICの平均スコアはおよそ500点となっています。そして、TOEIC SQUAREで発表されているレポートによると、そのスコアは年々上がっています。
スコアが年々上がっている要因はいくつか考えられますが、やはりTOEICで高いスコアを持っていると就職に有利ということが最大の理由のような気がします。私が就職活動したときと比較すると2014年度の有効求人倍率は高くなっていますが、それでも2015年には大手企業である電通が300人の早期退職を募集するなど、決して不況を抜け出せているとは言えません。
そのため、海外で仕事がしたいからではなく、グローバル化が進んだ企業が英語ができる人を欲しいと思っていると考えて、学生時代にTOEICの勉強を必死になってしている人が多いと思います。(私もその一人でした)
私が新入社員として入社したときも全員TOEICを受験させられました。同僚の話を聞くと、やる気がなくてスコアが400点くらいだったという人が多くいましたが、個人的な意見としては、真面目に勉強して高いスコアを目指すべきです。
なぜなら、企業側はTOEICのスコアを参考に何らかの意思決定をしているからです。TOEICのスコアを参考にしないのであれば、わざわざ受験させることはないでしょう。
例えば、旅行業を営む株式会社ジェイティービーは、若手社員に1年間海外事業所に派遣するプロジェクトを実施していますが、その選考ではTOEICのスコアが高い社員を優先しています。
このように、TOEICのスコアが高いと仕事の選択肢が増えます。
また、見過ごせないポイントが、上司にTOEICのスコアを見られるということです。入社時に受験したTOEICのスコアは、社内の人事システムに登録されることがあります。すると、上司が新しく入ってきた社員の情報を見るときに、TOEICのスコアを目にする可能性は十分にあるわけです。
私の場合、大学2年でTOEIC920点、英検1級に合格してから英語の勉強からしばらく離れていましたが、入社直後のTOEICで895点が取れました。すると、それを見た上司から「すごいね」ということで話しかけられたり、メールをもらったりしたことが何度もありました。
上司から良い評価を持ってもらうためにも入社時のTOEICは本気で頑張ってみてください。
5. まとめ
以上で、様々な分野におけるTOEICのスコアについて説明してきました。このように視野を広げてTOEICのスコアを知り、考察してみることで色々な発見があります。是非、参考にしていただけたら嬉しいです。