英検1級の英作文問題を得意パートにするための勉強法
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対象レベル
・ 英検準1級、英検1級の合格に向けて勉強している人
・ 英検の英作文の書き方を知りたい人
1. 英作文問題は難しいように見えて実は簡単なパート
2. 高い点数を取れる書き方を知るためには
2.1. 採点基準を知る
2.2. 過去問の模範解答を分析する
2.3. 英作文の教材を使う
3. 英作文は型にはめて書くことが最大のポイント
3.1. 構成を考える
3.2. 定型文を用意する
3.3. 型を暗記する
4. 英作文で合格点を取るための勉強法
4.1. 型にはめて英作文を書く癖をつける
4.2. 説得力のある根拠を書ける意見を選ぶ
4.3. 必要であれば添削サービスを利用する
4.4. 正確に書けているだけでは合格には不十分
5. まとめ
1. 英作文問題は難しいように見えて実は簡単なパート
英検1級のリーディングパートには、英作文の問題が出題されます。問題内容は、指定されたトピックについて200語程度の英単語を使って自分の意見を記述することです。配点が28点と全体のおよそ25%をこの英作文が占めており、このパートで点数を取れなければ英検1級に合格することは出来ません。一方で、英作文を苦手としているという意見は度々聞きます。その理由は明確です。これまで英作文を書いた経験がないからです。学校の英語の授業では英作文の書き方を教えてくれる機会は少なく、仮にあったとしても200語の英単語を使うような長文を書くことは滅多にないでしょう。私の場合も英検準1級のときに独学でちょっと勉強したくらいのもので、英作文を書いた経験はほとんどありませんでした。
しかし、私が英検1級の一次試験に合格してみて分かったことは、英作文はそれ程難しいパートではないということです。個人的な感覚としては、長文読解やリスニングパートと比較してみても、英作文は事前に対策がしやすく、きちんと準備をしておけば点数が取りやすいように感じます。
なお、英作文以外の勉強法については以下の記事をお読みください。
2. 高い点数を取れる書き方を知るためには
英検1級の英作文を攻略するためにまず最初に必要となることは、高い点数を取れる書き方を知ることです。よくある間違ったパターンとして、何が正しい書き方か知らないのに、独自の書き方でやみくもに英作文を練習している人がいますが、何の意味もありません。たまたまその書き方が正解に近ければ良いですが、そうでなかった場合はせっかくの勉強が無駄になります。ここでは、英作文で高い点数を取れる書き方を知る方法を説明します。2.1. 採点基準を知る
英作文の採点基準は「CEL英語ソリューションズ」というサイトで公開されています。1) 意見が述べられていること
2) 意見が理論や実例によって裏付けられていること
3) 理解しやすい論理展開がなされていること
4) 理解を妨げるような文法・語彙の間違いがないこと
5) 口語表現(イディオム)の使用は避ける
英検の英作文は小論文に近く、明確な主張があり、それを裏付ける十分な根拠が必要です。それらが論理的に分かりやすく構成されていることが高い点数を取るための条件になります。もちろん、間違った文法や語句があれば減点対象になるでしょう。
2.2. 過去問の模範解答を分析する
しかし残念なことに、厳密な採点基準というのは英検の公式サイトから公表されていません。そのため、上記で挙げた採点基準に関しても、おそらくはライティングにおける一般的なポイントを列挙したに過ぎないと思います。英作文の書き方を知る方法としては、過去問の模範解答を見ることが最も効果的です。過去数年分の英作文の解答例を見て、どのような書き方をしているか分析しましょう。
2.3. 英作文の教材を使う
また、英検は英語の能力を測ることが目的の試験ですから、極度に特殊な採点基準を持っているとは考えにくく、一般的な英作文の書き方を学ぶことが出来る教材も役立つはずです。私が使っていた教材を紹介しておきます。非常に有名な「英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング」ですが、確かに参考になる教材です。少し読みにくいことが難点ですが、内容は素晴らしいです。論理的にスピーチするための練習問題が多数掲載されており、論理的に話すことを勉強したことがないという人は役立つと思います。また、因果関係を表す表現や、意見・感想を言うときの表現など、ディスカッションで使える英語の表現集が秀逸で、この中から使える表現を探して英作文で使用していました。
また、以下の教材もオススメです。
英検の過去問を出版している会社として有名な旺文社の英作文教材です。オリジナル問題を使って英作文の練習と模擬テストをすることが出来ます。模範解答も賛成、反対の双方が記載されており、幅広い観点の書き方を学べます。英作文を勉強しているときは自分がどれ位の精度で書けているか不安なところですが、この教材では採点ポイントが書かれていますので、何点くらい取れているか分かります。
3. 英作文は型にはめて書くことが最大のポイント
英作文の問題で高い点数を取れる書き方を学んだら、それを基に英作文の「型」を考えます。毎回用意した型通りに英作文を行えば、書き方に迷うこともなくなりますし、常に高い点数を取れる書き方で英作文をすることが出来ます。3.1. 構成を考える
まずは、英作文全体の「構成」を考えます。構成とは、問題提起、根拠の説明、結論といった英作文全体の流れのことです。その際は、高い点数を取れる書き方に沿った構成、つまり採点基準を抑え、過去問の模範解答に類似しており、一般的な英作文の書き方として適切なものを用意しましょう。私の場合、導入部として自分の主張を書き、次にその意見に対する根拠を2〜3つ程挙げて、最後に結論を1文書くといった構成にしました。
3.2. 定型文を用意する
次に、何にでも使える英語の「定型文」を用意します。まず必要になるのが、構成のそれぞれのパートに対応する定型文です。具体的には、以下のようなものです。・最初の導入部⇒「In my opinion I think 〜」で意見を述べる
・意見に対する根拠⇒「There are three reasons.Firstly 〜 .Secondly 〜 .Thirdly 〜」で根拠を書く
・結論部⇒ 「In conclusion 〜」で結論を述べる
他にも、どこかで使えそうなフレーズがあればどんどん増やしていきます。オススメの方法としては、過去問の模範解答から汎用的に使えそうなフレーズをメモに書き出していくことです。模範解答はやはり書き方が上手いですから、「これは使える!」という英語の表現が沢山見つかるはずです。また、上記で説明した「英語で意見を論理的に述べる技術とトレーニング」という教材に掲載されている英語の表現集も参考になります。
3.3. 型を暗記する
構成を考え、定型文を用意したら、当たり前ですがそれらを暗記します。定型文に関して言えば、覚えている表現が多ければ多い程、英作文を書くことが簡単になります。ただし、英検1級の英単語を覚えることに比べたら定型文をいくつか覚えることは簡単でしょうから、それほど時間はかからないはずです。4. 英作文で合格点を取るための勉強法
これまで、英作文で高い点数を取れる書き方を知り、それを基にした型を考えることを説明しましたが、これで英作文の勉強は終わりではありません。4.1. 型にはめて英作文を書く癖をつける
英作文を書く練習をするときは、必ず用意した構成と定型文を使って書いていきます。いくら素晴らしい構成を考えて、定型文を暗記していても、それらを使いこなせなければ意味がありません。そのため、用意した構成に沿って、定型文を組み合わせながら、実際に練習問題や過去問を解いていくのです。英作文は練習した分だけ上手く書けるようになります。また、英語を書くスピードもどんどん上がってくるはずです。型にはめて書くやり方が身についてくると、いつも同じようなパターンで書けば良いので、しばらく練習を繰り返せばさくっと書けるようになります。過去数年分の英検の過去問を解くことはもちろんですが、その他にも1冊は英作文の教材を使って練習しましょう。
4.2. 説得力のある根拠を書ける意見を選ぶ
また、英作文で意見を論じていく際は、いかに説得力のある根拠を書けるかで主張を決めるべきです。仮に心の中ではそんなことを全く思っていなかったとしても、明確な根拠を複数書くことが出来るなら、その意見を主張しましょう。英作文は英語の資格試験ですから、この主張じゃないと点数が下がるとか、賛成意見が正解で反対意見は不正解といったことはありえません。問いに対する主張があり、それに対する分かりやすい根拠が書かれているなら、賛成意見でも反対意見でも正解なのです。
4.3. 必要であれば添削サービスを利用する
自分が正しく書けているか不安な人は、自分が書いた英作文を第三者に添削してもらいましょう。現在は、インターネットで検索すると英文を添削してくれるサービスが沢山ヒットします。私が調べた限りでは、「166円からの英語添削アイディー」というサービスが良さそうです。多数のテレビや新聞で紹介されており、価格が安く、サポートもしっかりしています。ただし、添削サービスといっても、英検の専門家でもなければ英検の採点基準に沿った正確な添削なんて出来ませんから、一般的な英語の使い方だけを見てもらう方が良いと思います。4.4. 正確に書けているだけでは合格には不十分
構成と定型文を使って大量の英作文を書いていれば、高い点数を取れる英作文を自力で書けるようになるはずです。そうしたら、今度は時間も気にしてみて下さい。試験本番では時間不足になることが最悪の展開です。最後まで英作文が書き終わらなかったり、時間に間に合わせようと急いで雑に書けば、スコアは大幅な減点になります。以前別の記事で、英検1級のリーディングパートは時間が足りないため、英検1級に受かる人というのは高い情報処理能力を持っている人ということを書きました。
英作文に割く時間が減れば、それだけ長文読解など別パートの問題を解く時間に使うことが出来ます。正確かつ短時間で書けるようになるまで練習していきましょう。
5. まとめ
英検1級の英作文は一見難しいように感じますが、きちんと対策をすることにより高い点数を取ることが可能です。事実、私は英作文なんて書いた経験がありませんでしたが、一発で英検1級の一次試験に合格しました。英作文の勉強法をまとめると以下のような流れになります。
1) 英作文で高い点数を取れる書き方を知る
2) 高い点数を取れる書き方に沿った英作文の構成を考え、定型文を用意し、暗記する
3) 用意した型を使って短時間で英作文を書けるようになるまで繰り返し練習する
英検1級の英作文は全体の25%を占める重要なパートです。頑張ってしっかり対策してみてください。