TOEICを受験しなくなった社会人の8割の英語力が低下
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TOEICの公式サイトに社会人のTOEICテスト受験に関する意識調査結果が掲載されました。英語好きな社会人の一人としては見過ごすわけにはいかないと思い、ちょっと調査結果を見てみました。
まずはこれ。
社会人になってからも英語学習を継続しておけば良かったと思うことはあるか聞いてみたところ、56.3%の人が「そう思う」「ややそう思う」と答えました。
ふむふむ、英語学習を継続しておけば良かったと思っている人は意外に多いようですね。私個人としては、仕事中に英語学習を継続してば良かったと感じることはあまりありません。私の会社は海外拠点や国際部門がありますが、そこに配属されなければ英語が必要になるケースは多くないからです。
しかし、グローバル化が進み、上司が外国人になることも珍しくなくなった現在、いつ英語が必要になるか分からないという可能性を考えると、英語学習を続けないことはリスクになります。つまり、今英語が必要だから学習を継続しておけば良かったと感じるのではなく、今後英語が必要となる可能性が十分ある以上、そのリスクヘッジのために英語学習を継続したいということです。
その一方で、社会人になってからも英語学習を続けているかどうかを聞くと、続けていると答えた人は全体の19.5%にとどまりました。
「とどまりました」という否定的な表現が使われていますが、5人に1人が英語学習を続けていることに関心です。日本人は労働時間が長いことで有名です。
下記は、独立行政法人である労働政策研究・研修機構が発表したOECD加盟国の平均労働時間の比較です。
グラフを見れば分かりますが、日本人の労働時間は先進国の中でも常にトップクラスにあります。実際、私も毎月100時間近くは残業している社畜であります。
これだけ長時間働いている中、英語の勉強を継続することは決して簡単ではありません。正社員の場合、平日は家に帰って寝るだけ、土日は疲れ切って勉強する気力もない、という人が多いのではないでしょうか?このような状況下では、将来のために自分のスキルを高めようというモチベーションすら持つことが困難です。直近の業務で英語がどうしても必要になった場合に初めて英語の勉強を「いやいや」する人がほとんどだと思います。
この結果を就職以降のTOEICテスト受験経験別に見てみると、継続して受験していない人の83.7%、継続して受験している人の48.8%が衰えを「感じる」と答えており、TOEICテストを継続して受験している人は比較的衰えを感じていないという結果となりました。継続して受験することが英語力の維持に役立っていることがわかります。
また、TOEICを継続して受験することが英語力の維持に役立っていると結論されていますが、もちろんTOEICを受験したから英語力が維持したわけではありません。忙しい中、英語の学習を死ぬ気で続けた結果、英語力が維持したはずです。TOEICの受験は英語学習の一部に過ぎません。
私の考えをまとめると、社会人になって英語学習を続けることは困難です。大部分の人が将来のために英語の勉強をしなければと心の中で思っているけれど、日々の仕事に忙殺されて、とてもそれどころではない。仕事で英語がどうしても必要になってやっと勉強を開始し、TOEICを受けるのでしょう。